米津玄師さんが、伝統芸能「落語」をMVで表現しています。歌にしたんです。
その題材は「死神」です。怖い落語噺を米津玄師が歌にしたらどうなるのか、知りたいです。
その不思議な世界観と落語ならではの魅力を歌にしたのです
怖さと滑稽さが同居する、なんともユニークな一席です。
古典落語「死神」を米津玄師は、どのようにJ-POPに仕上げたのか。
落語「死神」は古典落語で、約20分以上の長さがあります。
冒頭では、主人公の与太が死神に出会い、言われた通りにある病人の枕元に行くと、死神のいる場所がわかります。
足元にいる死神に向けて「アジャラカモクレンテレッツのバー」と呪文を歌い手を叩くと、その病人が元気になるのです。
与太はすごい医者と評判になり、噂が広がって大繁盛、悪銭を稼ぎまくります。
この落語を米津玄師が歌にし、主人公が人生をつまらないと嘆きながら死にたいと歌い、そこであの呪文を唱えます。
「じゃらくれた」という言葉も登場し、これは米津玄師の出身地・徳島の阿波弁で「ふざけた」という意味。死
神から教わった方法で荒稼ぎし、再び呪文を歌った後に「Yeah Yeah プリーズプリーズヘルプミー」と続き、この部分は初期のビートルズを彷彿とさせます。
古典落語「死神」を米津玄師は、一番の見どころ、聞きどことはここだ!
米津玄師の「死神」の聞きどころはここから始まる。
死神に連れて行かれた場所には、火の灯ったロウソクがたくさん立っていた。
そこで死神が、この短いロウソクがお前、与太だと言う。
生き延びるには、このロウソクの火から新しいロウソクに火を移さなければ死んでしまうと言われる。
この場面の歌詞が、その状況や気持ちを歌にしている。
「ああ火が消える、火が火が消える 夜明けまたず
ああ面白く、面白くなるところだったのに」
与太の気持ちと、それを楽しむ死神の姿が浮かぶ。
落語では、火を移せずに落語家がバタッと倒れて終わる。
怖いような結末だが、実は人生もこうして山あり谷あり、浮き沈みを繰り返しながら続いていくのだと考えさせられる。

米津玄師の「死神」は「A表面」でなく、「B裏面」であった。
この米津玄師の「死神」は、当時発売された作品「pale Blue」の裏面作品であった。
表面、あの話題のドラマ「リコカツ」の主題歌であった。歌に出だしに強烈なインパクトになる歌であった。
その裏面でこの「死神」が収録されていた。
落語の噺を「歌」で表現したのはスゴイです。
でも昭和には、同じように落語を題材にしたドラマもあったのである。
昭和落語ドラマ 「タイガードラゴン」を知ってますか。
宮藤勘九郎さんが脚本を手がけた作品で、浅草の落語家・林屋亭どん兵衛の高座に感動した虎児が弟子入りを志願するところから物語が始まる。
どん兵衛は、虎児が属する新宿流星会の組長に400万円の借金があり、虎児は落語を一席覚えるごとに10万円の「授業料」を支払う形で話が進んでいく。
やがて虎児は「林屋亭小虎」として、ヤクザと落語家の二足のわらじを履くことに。
毎回、落語の噺のようなストーリーが展開され、どん兵衛役は西田敏行さん、流星会組長役は笑福亭鶴瓶さんが演じる。
もし配役が逆だったらまた違った面白さがあったかもしれない。
どん兵衛の高座姿は本物の落語家のようで、虎児役のTOKIO長瀬さんははちゃめちゃな雰囲気と落語の楽しさを巧みに表現していた。
高座のシーンは「浅草演芸場」で収録され、寄席の人々も協力。
米津玄師の「死神」は「新宿末廣亭」で収録され、テーマ曲はクレイジーケンバンドの「タイガードラゴン」で、この歌が先にありドラマが生まれたとされる。
落語と音楽は意外なほど多くの場面で結びついており、「新宿末廣亭」や「浅草演芸場」は江戸時代の風情を残す素晴らしい場所だ。
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